よしおのブログ

東北芸術工科大学企画構想学科OBOG会のひと・よしおが綴るアンオフィシャルな日報

吉田正高先生のこと。

本学基盤教育研究センター教授である吉田正高先生が3月31日にご逝去されました。

 

吉田正高先生は、いわゆる「オタク研究」の第一人者として知られ、コンテンツ文化史学会会長としてマンガやアニメ、映画、ゲーム、音楽等のコンテンツにまつわる文化史研究分野を精力的に牽引されてきました。

 

圧倒されるほどのコンテンツにまつわる知識、無尽蔵とも思えるマンガ・アニメ等のコレクション、日本史・近現代史への深い造詣、そして軽妙でたのしく淀みない語り口から繰り広げられる授業は、いずれも本学の人気授業として知られていました。

 

なかでも授業「コンテンツ文化史(旧称:エンタテインメントコンテンツ論)」が企画構想学科の選択科目になっていたこともあり、企画構想学科の学生の大多数がこの授業を通じて吉田正高先生のコンテンツ文化史論に触れてきました。日本史・近現代史との関連性と連続性を整理しながら、時代ごとの社会構造と空気の変化をコンテンツがどのように受容してきたかを説く吉田正高先生のコンテンツ文化史論は、「社会を動かす企画力」を習得しようとする企画構想学科の学生にとって示唆に富んだ内容となっていました。

 

また企画構想学科は、事ある毎に吉田正高先生から多大なるご協力を賜りました。

 

2012年に発表された東の麓酒造との産学連携商品「つや姫なんどでも」のお披露目会では、併せて実施されたトークイベントにて「酒好き代表」としてご登壇いただきました。

 

 

 

また、山形県西川町の廃校を会場に開催した音楽イベント「月山青春音楽祭」では、2014年・2015年に吉田正高先生のコレクションを展示するブース「YOSHIDAコレクション(または 吉田倶楽部)」を設けるにあたって、コレクションの貸出だけでなく吉田正高先生ご自身にもご出演いただき、お馴染みの軽妙でわかりやすいトークで来場者を多いに楽しませてくださいました。

www.gassan-fes.com

 

吉田正高先生と企画構想学科の思い出は、数えようにも数え切れないほどたくさんあります。これまでご協力・ご教授いただいたことに心より感謝を申し上げるとともに、謹んで哀悼の意を表します。

 

 

そして、企画構想学科のみなさん。

「訪ねてみたい」とか「話してみたい」とか「教えてもらいたい」と思う人がいるならば、躊躇せず、必ず会いに行ってほしいです。