よしおのブログ

東北芸術工科大学企画構想学科OBOG会のひと・よしおが綴るアンオフィシャルな日報

恩師が「シューベルトみたい」と言われていた件について

副手のよしおです。恩師が学生から「シューベルト」と呼ばれていて衝撃をうけました。ご本人はまんざらでもないようでした。ちなみに以前、ある先生は恩師に「ベートーヴェンみたい」と言っていて、それに対して恩師は「それならショパンがいいな」と返していました。恩師ェ…。ちなみに見た目の話だそうです。

 

 

僕も山形北高OBの端くれなので、当時声楽の授業でシューベルトの歌曲をドイツ語で歌ったりしました。母校の山形北高には100人か150人とか収容できる小ホールがあって、声楽の試験があればクラス全員の前で、ベーゼンドルファーという普通のピアノより1オクターブほど低い音が演奏できる変態グランドピアノで伴奏をつけてもらって歌ったものです。いま思えばすげえ度胸だなと感心しますが、そのおかげで企画構想学科に入ってから人前でプレゼンするのは割とへっちゃらでした。やったぜ。

 

ところで、僕が音楽をやっていたことを人に言うとほぼ全員に「どうしてやめちゃったの?」と聞かれます。かつては僕も山形交響楽団の定期演奏会を毎年全公演観に行ってたくらい音楽漬けどっぷりだったのですが、いざ自分が演奏する立場になると「緊張しすぎて練習したとおりに演奏できない」という忌々しい課題を抱えていました。いつまで経ってもそのハードルを越えることができず、早々と音楽大学への進学を諦め、結果的に企画構想学科に進むきっかけになったのでした。

 

企画構想学科という新しい世界に入った18歳の僕はヒマさえあれば本を読んでいたもので、そのうちに一冊の本と出会いました。 それがW.Tガルウェイが著した「新インナーゲーム」という本です。

 

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この本はテニスのコーチングに関する本ですが、「練習はうまくいくけど、本番の試合で本来の実力が発揮できない自分をどう克服していくか」というメンタルコントロールの考え方が示されています。この本で述べられていることはテニスにだけ当てはまるものではなく、他のスポーツ種目であるとかそれこそ楽器の演奏にも応用できる話が盛り込まれています。

 

なかでも「失敗を許容する」という視点は、「緊張しすぎて練習したとおりに演奏できない」という悩みを抱えていた自分にとって目からウロコな視点であり、『もっと早くこの本に出会いたかった』とすごく悔いたものです。

 

きっと企画構想学科の学生のなかには、緊張のあまり、本当に伝えたかったことを伝えきれないままプレゼンテーションを終えてしまう人もいると思います。あるいは「失敗しないようにしなきゃ」と思うがあまり棒読みになってつまらないプレゼンテーションになってしまうという自覚がある人もいると思います。この本はそういう人には良い処方箋になるかもしれない本だと思います。ぜひ読んでほしいです。

 

ちなみによしおは、この「新インナーゲーム」より先に、「演奏家のための『こころのレッスン』ーあなたの音楽力を100%引き出す方法」という本を読んだのですが、こちらの本はまさに「演奏する人の視点」で書かれた本だったので、すごくピンと来るものがありました。ちなみに「演奏家のための〜」は本学の大学図書館に所蔵されています。なぜならよしおが学生時代に購入リクエストを出して買ってもらったからね!

 

だもんで、もしかしたら「スポーツやったことないんですよね」という人にとっては、こっちの本から入ってみるのもいいかもしれませんね。

 

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